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曲の魅力を200%に引き上げるベーシスト「Will Lee」の匠の技

初めまして、管理人のハマです。
記念すべき第一回の投稿は、僕が元ベーシストという事もあるので
一番好きなあるベーシストを紹介しようと思います。

そのベーシストは、
「世界で一番レコーディングに参加しているベーシスト」
と言っても過言ではない。

いわゆるスタジオミュージシャンである。

歌詞カードに「ギター:○○、ベース:○○」など書いているのを見た事があるかもしれない。
あれがスタジオミュージシャンだ。
例外はあるが、基本的にはそんな感じだと思ってもらって構わない。

つまり、「世界で一番レコーディングに参加しているベーシスト」とは
様々なミュージシャンのレコーディングでベースを弾いてきたベーシストである。

Ringo Starr、Mariah Carey、Cyndi Lauper、James Brown、Billy Joel、B. B. King、山下達郎、矢野顕子、SMAPなど。
これらはほんの一部だが他にも数え切れないぐらいの様々なレコーディングに参加してきている。

CDを持っていたら是非歌詞カードを確認してみてほしい。
もちろん全曲というわけではないがどこかしらに、そのベーシストの名前が書かれているはずだ。

そのベーシストの名前はWill Lee(ウィル・リー)
米国テキサス州出身のベーシストだ。

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良い笑顔である。
もちろん現在もスタジオミュージシャンとして活躍している御年64の大ベテランだ。

そしてアーティストのツアーなどにも参加する事があり、
現在も各地の会場で演奏をしているという何とも恐ろしい64歳である。

では何故未だに活躍し続けているのか?

それは彼の演奏技術にある。
スタジオミュージシャンと活躍しているのだから、演奏技術があるのは当然と言えば当然なのだ。
しかし彼の演奏技術は技術だけではない。

まず第一にプレイスタイル。
曲というものは、まず歌が第一であり他の楽器は歌を邪魔してはいけない。
という事はベースは、シンプルに曲のコードのルート音を弾き続ければ歌の邪魔にならないはずだ。

しかし、それでは曲が非常に単調になり聴いていてつまらなくなる。
つまり曲の魅力を引き出す事ができていない事になる。

そこで様々なフレーズを弾いたりして曲に緩急をつけるのだ。
しかし、そこで歌の邪魔をしてはならない。
そうすると今度は逆に曲の魅力を潰してしまう事になる。

「彼方を立てれば此方が立たず」
ベースに限らず難しいところである。

彼はその緩急のバランス感覚が抜群なのだ。
曲のここしかないというポイントで、このフレーズしかないとうベースを弾くのである。
つまり「曲の魅力を引き立たせるベース」を弾くのだ。
正に、ベーシストのお手本ともいえるベーシストと言えるだろう。

だが彼は、曲の魅力が引き立つベースを弾くだけに止まらず
曲が持つポテンシャルを最大限に引き上げるのだ。

「曲の魅力を100%引き立ててほしい」と言われたら
「曲のポテンシャルを100%引き上げた上で、曲の魅力を100%引き立てる」
そんなベーシストである。

わかりやすく言うとこんな感じである

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良い意味で期待を裏切るのだ。
だからこそ、現在までスタジオミュージシャンとして活躍し続けているのである。

ではここで、「曲のポテンシャルを100%引き上げた上で、曲の魅力を100%引き立てる」
そんなベースを、よりわかりやすくする為にこの曲を聴いていただこう。
今までにレコーディングに参加した一人、矢野顕子「ひとつだけ」という曲だ。

曲も去ることながら全く無駄のないベースラインが本当に素晴らしい。
曲の邪魔をする事なく、曲のポテンシャルと魅力を100%発揮させる。
尚且つ、抜群の存在感で曲をリードしている最高のベースラインだ。

曲の終盤からのベースは必聴だ。

そして未だに活躍し続けている第二の理由。
むしろこちらが最大の理由かもしれない。

それは先ほどの彼の笑顔。
つまり人柄だ。

極端な例だが演奏技術などの条件が全く同じ人同士からどちらかを選ぶとする。
その場合、人間性や人柄が良い人を選ぶのは当然である。
人と人との付き合いは最終的には人間性がものをいうという事だ。

そして彼はレコーディングに参加するだけでなく、自身もソロミュージシャンとしてアルバムを出している。

せっかくなので、そちらのアルバムも紹介しよう。

1stアルバム「OH!」

1993年リリースの1stアルバムだ。

この作品はまず第一に物凄い豪華なゲストが多数参加している。
有名所で言うとJeff Beck(Gt)やSteve Gadd(Dr)、Chris Parker(Dr)などだ。

そして作品自体の音楽性。
これが非常に素晴らしい。

スタジオミュージシャンのソロアルバムというと、そもそも楽器をやっている人しか楽しめない事が多いが
この作品はそういった事はなくむしろ歌物で構成されており、何よりかなり歌が上手い。
下手なヴォーカリストより上手いぐらいである。

ジャンルとしてはAORになり曲自体も非常にメロディアスでクオリティが高いので、楽器をやっていない人も楽しむ事ができる

AOR・・・Audio-Oriented Rock(オーディオオリエンテッドロック)の略。物凄く簡単に言うと落ち着いた大人向けのロック。

ちなみに僕のお勧めは

1.「Maryanne」
2.「Georgy Porgy」
5.「Show Of Hands」
7.「Driftin」
8.「I Came To Play」

の5曲だ。

何も予備知識がない状態で聴いたら、正直ベーシストのソロアルバムだとは感じないと思う。
むしろベースも弾けるボーカリストといってもいいぐらいだ(笑)

また、Georgy PorgyはTOTOのカバー曲だが非常に素晴らしいアレンジになっている。
原曲はもちろん最高なのだが、このアレンジの歌唱力によってこれもまた素晴らしい曲になっている。

楽器の経験あるなしに関わらず、一つの作品としてお勧めできるアルバムだ。

2ndアルバム「Love, Gratitude and Other Distractions」

2013年リリースの2ndアルバムだ。
前作と同じくAORであり、歌唱力の高さ、楽曲のクオリティも変わらずに堪能できる作品になっている。

またこの作品も豪華なゲストが参加している。
前作に引き続き、Steve Gadd(Dr)とChris Parker(Dr)
そしてTOTOのギタリストであるSteve Lukatherに、ジャズ、フュージョン界の超絶ギタリストOz Noy、先ほど紹介した矢野顕子(Vo,Pf)などが参加している。

こちらのアルバムからのお勧めは

3.「Miss Understanding」
4.「Papounet’s Ride」
5.「Fooled Him」
9.「Natives」

の4曲。

普通は年齢が上がるにつれて曲調も大人しくなっていくものだが
前作よりもアツい曲が多いという事からも彼の音楽的な情熱が伺える。

また、前作から20年近く経ち年齢も60前後の時にリリースされた作品だ。
しかし、どういう事か全く歌唱力が衰えていないというのは凄い事だ。

まとめ

これまで彼の音楽を紹介してきたが
彼の魅力を更に知ってもらうべく最後にライブ映像も紹介しよう。

この曲はベーシストなら誰もが知っている曲である「Teen Town」
ベースの神Jaco Pastrious(ジャコ・パストリアス)が所属していたバンド「Weather Report」の曲だ。

この動画ではDarryl Jonesというベーシストとツインベースで弾いているのだが
恐ろしいまでのグルーヴで技術がわかるだろうか?

ちなみに別の記事で取り上げているMarcus Millerというベーシストもこの曲を弾いている。

今回取り上げたWill Leeに限らず
スタジオミュージシャンは基本的に表に出てくることはない立場だ。

だが、そういったミュージシャンにも注目してみると
より音楽が楽しめ、また、新しい音楽を知るきっかけになると思う。

このブログがそんなきっかけ作りになれば幸いだ。

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